コラム

【完全比較】経営企画と事業企画の違いとは?仕事内容・スキル・キャリアパスを徹底解説

第1章:はじめに|経営企画と事業企画の違いを知らずに転職していませんか?

転職や異動を考えるビジネスパーソンにとって、「経営企画」と「事業企画」という職種は非常に魅力的に映ります。しかし、その肩書きの響きだけで進路を選んでしまうと、入社後に「思っていた仕事と違った」と感じることが少なくありません。その要因の一つが、両職種に対する理解の曖昧さです。

本稿では、両職種の違いを体系的かつ論理的に整理し、どちらが自身の志向やキャリア目標に合っているのかを判断する手助けをします。役割・スキル・キャリアパスといった観点から構造的に比較し、ミスマッチを避けるための実践的知見を提供します。

第2章:経営企画と事業企画の仕事内容の違いとは?

両者の最大の違いは、扱う対象と視座のスケールにあります。以下の表をご覧ください。

項目経営企画事業企画
視座全社視点(企業全体の最適化)現場視点(特定事業の最適化)
目的中長期的な経営戦略の設計・推進担当事業の成長・収益向上
主な業務中期経営計画、全社KPI、M&A、資本政策等事業戦略立案、施策実行、営業・開発連携等
会議体経営会議、取締役会商品企画会議、施策推進会議

このように、経営企画は企業全体の方針を設計する上位視座を持ち、事業企画はその方針を各現場で具現化する実行フェーズを担っています。それぞれの立ち位置を正しく理解することが、役割期待とのズレを防ぐ第一歩です。

第3章:求められるスキルセットの違い

両職種で求められるスキルは、業務内容に応じて大きく異なります。

【経営企画に必要なスキル】

  • 財務・会計リテラシー(BS/PL理解、投資判断)
  • 抽象的課題の構造化・分析力
  • 経営層との対話力、プレゼンテーション能力
  • 全社横断的な調整力とファシリテーション

【事業企画に必要なスキル】

  • 市場・顧客に対する感度とマーケティング知識
  • 現場部門との協働・巻き込み力
  • 実行推進力(施策のPDCA)
  • 柔軟性と意思決定力

この違いは、抽象と具体、思考と行動といった性質に通じます。経営企画は思考の深さを、事業企画は行動の推進力を軸に評価される傾向があるため、どちらの資質が自分により近いかを見極める視点が重要です。

第4章:キャリアパスと年収の違い

キャリアや待遇の面でも、両職種は異なる特徴を持ちます。

項目経営企画事業企画
キャリアパスCFO/CSO、外資コンサル、PE、CXOなど事業部長、本部長、新規事業責任者など
年収相場800〜1,200万円700〜1,000万円
特徴経営層との接点が多く、戦略的な立場実績と成果で信頼を築く実行型の立場

このように、経営企画は早期に経営視点を得られるポジションであり、戦略人材としての評価を得やすい一方、事業企画は実績に基づいた昇進・評価が中心となります。どちらも違った意味での成長機会がある点を理解しておきましょう。

第5章:業務上の違いと関わる人間関係

関わるステークホルダーの違いも、両職種の性質を分ける重要なポイントです。

【経営企画の関係者】

  • 社長・役員
  • 財務・IR部門
  • 経営企画室、法務、外部コンサル

【事業企画の関係者】

  • 営業部門、マーケティング部門
  • 商品企画、開発、生産管理
  • 顧客企業や外部パートナー

経営企画は、社内の“コーポレート機能”との連携を通じて経営判断を支えます。一方で、事業企画は“現場最前線”で関係部門を巻き込みながら成果を出すポジションです。関わる相手の違いは、働き方の本質的な違いを生み出しています。

第6章:どちらが自分に向いているか?

以下に、自分の志向性や価値観に照らして職種を選ぶ際の参考になる比較を示します。

特性・志向経営企画が向いている人事業企画が向いている人
思考スタイル抽象思考・ロジカルシンキング実行志向・柔軟な意思決定
興味の対象経営戦略、全社最適顧客、事業成長、現場課題
働き方のイメージデスクワーク中心、経営会議資料の構造設計プロジェクト中心、現場部門との連携が多い
将来のキャリアビジョンCXOや経営幹部を志向事業責任者や起業を志向

選択の基準は「どちらが魅力的か」ではなく、「どちらが自分の価値観や強みに適しているか」にあります。志向性と経験を照らし合わせながら、納得感のある選択を意識しましょう。

第7章:まとめ

経営企画と事業企画は、名称の類似性に反して、本質的に異なる役割を担っています。企業の方向性を設計し、経営と一体となって動く経営企画。現場に入り込み、顧客や市場と対峙しながら成果を出す事業企画。

それぞれに求められる視座・スキル・キャリアの道筋を理解することで、転職や異動の際に後悔のない選択ができるはずです。自らの志向と強みに照らして、最適なキャリアを設計していきましょう。

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